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そんな想い人がいつつも、

忘れさせてくれる人も中にはいた。



19の時に知り合ったBARの経営者だった。




その人と出会う前に、

例の彼と完全に終わった、、、と思える出来事があり、

わたしはもういい加減彼のことは忘れて

新しい恋をしよう!

と思っていた時期だった。






何が起きたかというと、

例の彼とは、付き合ってるんだか、付き合ってないんだか、

わからない関係のまま、

なぜか左手の薬指用の指輪をもらっていたのだけど、







ある祭りの日、わたしと約束していたのをスルーして、

複数人男女を交えて遊んでいる彼を

たまたま目撃してしまったのだ。






ショックを受けたわたしは、

彼のいそうな所まで追いかけ、

彼がその家から降りてくるまで

待ち続けた。







今考えるとこわーい!笑

けど、その時は、もうこんな中途半端な関係を

はっきりさせたくて、

もう、今日ケリをつける!!!!!

と、思わせてくれるのにはふさわしい出来事だったのだ。








そのまま、わたしは、

朝の四時まで待ち続け、

観念して降りてきた彼に家まで送ってもらう車の中から、

もらった指輪を外に投げ捨てた。







それで、心はスッキリ!







とは、ならなかった。






すごく悲しかった。







否定も肯定も、わたしたちの関係がなんなのかも、

わたしのことをどう思っているのかも、

何もわからなかった。







何もわからなかったけど、

もうやめようと思った。







そんな傷心のわたし、若さもあり、

その1カ月後には、

BARの経営者の人と出会った。







彼は背も高く、よく焼けていて

見た目にもカッコよかった。







褒められることが多かった外見を、

わざと軽くイジられたりして、

わたしの心は一気にその人に向いていた。







その人とは、とんとん拍子にうまくいった。

毎日会えるし、会えなくても電話してくれるし、

その頃、わたしが男性からして欲しいと思っていたことを全部してくれる人だった。







全部の出会いがここにつながっていて、

今まで出会った人に感謝したくらいだった。







そしてちゃんと、付き合おうと言ってくれる人だった。

なんせ、それまで、

大好きな人に、会いたい、声が聴きたい、触れたい、

がまともに叶わない数年を過ごしていたわたしにとっては、







カラカラになった喉に美味しい水が潤っていくように

彼に夢中になっていった。






そこから割とすぐ、

一緒に住み始めた。







始めての親元離れての同棲、

母親にもお寿司屋さんで紹介して、






結婚しようね。






という言葉を、たびたび口にしていたし、

そうなるもんだと思っていた。







彼はBARの経営者、わたしは当時スナックでアルバイト、

2人ともお酒を飲んで帰り、

昼まで寝て、夕方出勤する毎日。







一年、二年、、と経ち、

わたしはだんだん不満が出るようになってきていた。

彼に、というよりも、自分の人生に対してだった。






彼は毎日経営のこと、従業員のこと、

次に仕掛ける仕事のこと、で頭がいっぱいだった。








毎日、このアイディアどう思う?

と聞かれた。








よくわからなかったけど、

その話を聞いているとワクワクしたし、

その中でわたしにできることはなんだろう?

と一緒になって考えられた。








若いなりにも、こうじゃないか、ああじゃないか、とお客さん目線で考えた。








夢を追う彼、

スナックでアルバイトのわたし、







彼と出会う前、都会に出ようと思い貯金をはじめていたわたしは、

彼の夢を追う姿を日々見ていて、

こんな田舎で結婚して、自分の人生が過ぎていくことに

もやもやが止まらなくなった。








そんな時ちょうど、姉が東京に行くと言い出した。







『わたしも行く!』





東京も知り合いも、仕事も、友達もいなかったけど、すぐに決め、

彼にも別れ話をした。






彼は別れずに遠距離恋愛を提案してきた。




承諾したものの、

遠距離恋愛をどうやってやっていくのか、

2人ともわからないまま、わたしは東京へと旅立った。








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  1. saki

    まりさん、面白い!!!早速ブログ見ましたが、内容面白くて小説みたい。デザインもオシャレ!すてきです!

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