プロローグ
わたしが大ちゃんと出逢ったのは、ギリギリ41歳、あと2ヶ月で42歳だね、の頃。
それまで、彼がいなかったわけでも、結婚願望がなかったわけでもないけど、
わたしはなぜだかずっと、独身だった。
もちろん、結婚話になった人もいた。
結婚したいと何年も願っていた彼もいた。
その彼からはプロポーズもされた。
また、何かの婚活ブログで得た情報なのか、友達にアドバイスもらったのか忘れたけど、
『結婚前提じゃないと付き合えない!』と、
ちゃんと最初に伝えた人もいた。
『結婚前提に付き合って』と言われたこともあった。
でも、なぜだか、その人たちとは結婚しなかった。
それでもわたしは、ずっとずっと、
【わたしは運命の人と出逢う。】
と、乙女のように信じていた。
そんなわたしが、
40歳をすぎてようやく出逢った運命の人。
大ちゃんとの馴れ初めを書く前に、
わたしが一体どうやって大ちゃんと出逢うまでを過ごしたのかを、書いていきたいと思う。
どうかお付き合いください。
これは、
ずっと運命の人との出逢いを待ち、
たくさん傷つき傷つけ、恋して恋され、
40代になり、
結婚への焦りももはや薄れて拗れて
『結婚したくないし?』まで言っていた
過去の全てのわたしへのラブレターでもある。
ちなみに、わたしは結婚だけが幸せの形ではないと思ったり、結婚に憧れたりしつつ、最終的にはそれぞれの形でいいな、と思っている。
その上で、わたしと大ちゃんは、何度もお互いの気持ちを確かめて、入籍した。
法的にも家族になることを2人とも望んだ。
そして、今はこの決断にすごく満足している。
わたしが今どれだけ幸せなのかと言えば、
元々のわたしの男性との関係性を知ってもらう必要がある。
元々何の問題もなく、ただ結婚が40代なったわけじゃないと自分では思っている。
わたしはそれなりに自分自身を変えて、自分の中の、問題だと思ってることと向き合って、出逢うことができたと感じているからだ。
幼少期から振り返ると、
自分で言うのもなんだけど、可愛かった。
そして、わたし自身も、恋愛にすごく興味があった。
なので、幼稚園の頃はすでに好きな男の子がいたし、小学校も正直可愛い可愛い言われていたので、モテた。と思う。
その反面、学校から家まで30メートルくらい後ろを無言で後をつけられたり、
男子からイタズラをされたり、
女子からは、あらぬ嫌がらせをされたり、
と怖い思いもした。
でも、気が強く、成績も良く、クラス委員を毎年するような活発な優等生タイプであったので、味方になってくれる友達もいた。
そんな感じで、割と学校では目立つグループの中で、中学高校と成長してきたので、
彼氏がいたり、告白されることにも慣れ、
すんごい狭い世界ではあるが、
地元のアイドルとか言われ、正直調子に乗っていた。
わたしのことを好きになる男の子は
目を見ればわかったし、どう振る舞えば良いのかもわかった。
わたしのことを好きになる子の中から付き合う子を選び、
自分が好きで付き合うと言う意味がよくわかっていなかった。
少しでも嫌になると、すぐに別れたりした。
わたしのことを好きな子が気持ち悪かったりもした。
みんなたくさんプレゼントやお手紙をくれるけど、その気持ちのピュアなところは、全く汲み取れてはいなかった。
『わたしの本当の何を知ってるの?』
と言う、傲慢とも取れるし、
すごく寂しくもある、
そんな感覚がいつも横たわっていた。
高校生になり、
わたしはこの後十数年も想いを募らせる恋をした。
思えば、ようやく、初恋だったのかもしれない。
でも、この頃にはすでに素直さは皆無、
意地を張る方法しか知らないわたしは、
大好きになったこの彼に、大変拗らせた態度で好意を伝えていた。
その方法しか知らなかったから。
この彼とはこの後、何度も別れたり付き合ったり、よくわからない関係が続いたり、と、
結果、相手が結婚する人と出逢うまで、連絡取らない期間も含め、十数年ずるずると続いていた。
途中でわたしは他の男性と暮らしたり、
東京に住むようになったり、
東京で彼氏ができた時も、
その彼がずっと心の中にいた。
いつかその人と結婚したいと思っていた。
本当に大好きだったのだ。
でも、
同じくらいの気持ちで、
この人と一緒になっても幸せになれない。
とも思っていた。
これはついに彼にも言えなかったが、
親にも反対されていた。
若いわたしには、親からの反対は大きくのしかかり、
振り切ってまで一緒にいる未来が
幸せなものとは到底思えなかった。
また、わたしの思う幸せな状態にしてくれる人でもなかった。
いつもは一緒にいれないし、いつも友達が一緒だったり、友達が優先だったり、
スキンシップが圧倒的に少なかったり、
今までわたしのことを好きだと言ってくれる人たちとは、態度が全く違いわたしを混乱させた。
そして、わたしが知らない世界をたくさん知っている人だった。
24時間彼のことで頭がいっぱいだった。
でも、何年経っても気持ちが繋がる気がしない人だった。
恋が愛に変わり、愛が執着に変わり、
諦めたいのに諦められない、そんな関係が何年も続いた。
それでも好きだった。
好きでい続けたかった。
そう、その人のことを好きでいたかった。
長く思い過ぎて、彼の事を好きなのがわたし、になっていたんだと思う。
ある時友達に言われたことがある。
『一体その人のどこが良いの???』
その時は、わたしの好きな人のこと悪く言わないで!と思ったが、
今思えば、友達はわたしの幸せを願って
勇気を出して言ってくれたのだろう。
でもその時のわたしは、
彼のどこが良いのか、答えることはできなかった。
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